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全農ET研究所へ採卵相談

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酪農は雌牛が子牛を分娩して初めて牛乳を搾れるようになり、
分娩後1ヶ月くらいで泌乳ピークを迎えて、
後は徐々に乳量が落ち、やがては出なくなる。
普通は、分娩から2ヶ月もするとちゃんとした発情が来るようになり、
人工授精や雄牛による本交によって受胎させ、
ちゃんと受胎していれば受精から9ヶ月半後にまた子牛を分娩、
そしてまた搾乳していける事になる。
ただ、牛の繁殖を考える際、まだ別の方法もある。
それが受精卵移植、ET(Embryo Transfer)。
どうやってやるのかというと、
まずちゃんと発情が周期できちんとまわり、排卵をする雌牛に、
ホルモン剤を何度か注射して沢山排卵させるように過剰排卵処置。
そこに次の発情で授精すると沢山の受精卵が出来るので、
カテーテルを子宮角に挿入し、還流液を流し込んで回収(採卵)。
採卵した受精卵は、すぐに移植に使っても良いし、
すぐに使わない場合は液体窒素に入れて凍結保存が可能。
受精卵を移植する雌牛は発情後7日目前後が適期なので、
もし新鮮受精卵をそのまま移植する場合、
採卵日が移植日になるよう受卵牛の発情を調整しなければならない。
採卵されて受精卵を提供する牛は供卵牛(ドナー)、
受精卵を子宮内に移植される牛は受卵牛(レシピエント)であり、
受卵牛は自らの血を引き継がない他の牛の子を宿す事になる。
もちろんの事ながら、供卵牛にする牛というのは、
乳量や乳質、搾乳性などの能力に優れていたり、
体型も美しく共進会で上位入賞を果たしていたりと、
牧場主が後継牛を残したいと強く思う牛になるし、
受卵牛にする牛というのは、
特に後継牛が欲しいわけではない牛を選ぶ事になる。
受精卵移植を活用することで、
優秀な後継牛を多く得られ、牛郡全体の改良速度も上がる。

受精卵移植の事を簡単に書いてみたけど、
ブラウンスイスも増やしていきたいと考えているうちに、
ふと、うちのブラウンスイスのポピーを採卵しようかと思ったわけで。
採卵についてNOSAIに相談してみると、
上士幌は全農(全国農協連)ET研究所があるので、
採卵はそちらでやってもらうようにしているとの事、
ナイタイ高原の麓にあってうちの近所でもある全農ET研究所を訪れ、
色々と話を伺い、施設を見学させて頂いた。
心配していたのは、ブラウンスイスはホルスタインと比べて、
採卵や受精卵移植が難しいと聞いていた事。
その点に関しては、
ブラウンスイスは人懐っこくおっとりしているせいか、
ホルモン剤に対する反応が鈍く、
過剰排卵がホルスタインほどうまくはいかないんだとか。
だからホルスタインより採卵数が少なくなってしまうものの、
受精卵移植による着床率がホルスタインより低いわけではないとの事。
その他、色んな話をする事が出来、施設も見学させて頂いて、
とても有意義だった。
現実的に、ポピーがきちんと発情がまわるようになった段階で、
挑戦する余地があると思えればやってみようと思う。

もともと私は帯畜大時代、家畜の繁殖系の研究室にいたし、
こういう研究施設を見るとなんだかとても懐かしく感じた。
ちなみに、ブラウンスイスは過剰排卵が難しいというのは、
理由は違えど馬と少し共通しているなとも思った。
馬は卵巣の構造が他の家畜と大きく違っていて、
卵巣の髄質が皮質を覆うように表面に広がり、皮質が中心に存在する。
唯一皮質が外部に連絡している排卵窩と呼ばれる部位があり、
ここからしか排卵が起こらないため、そもそも過剰排卵が不可能。
馬は特に人工的に繁殖される事を拒むかのような構造を持っているため、
馬は人の手を加えてはいけない特別な動物なんだと思うようになった。
だからこそ、馬人工授精師の資格を持っているものの、
実際にはあえてやらないようにしている(苦笑)。

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