牛乳を出荷し始めて約3ヶ月


晴れ時々曇り
4月18日に牛乳を初出荷して約3ヶ月経った。
その間、細菌性の乳房炎には1頭もなっていないし、
最近は体細胞数も1万くらいで安定している。
今の少ない頭数では、丁寧にやれるところは極力丁寧に、
特に搾乳作業は、1頭2布で乳頭を綺麗にし、
ミルカーの着脱は分房ごとに管理しながら、
必要とあれば手で後搾りをし、湿布をしている。
週に3回は牛床と通路に消石灰を散布し、
搾乳後は敷き料を迅速にひいてやって、
牛が横になるまでは綺麗な牛床を維持して、
まだ開いている乳頭口から雑菌が進入するのを防ぐ。
乳房炎を100%防ぐ事は不可能だけど、
極力確率を低くする事は出来るので、
その一番の原因となる搾乳作業は手を抜かない。
乳房炎になると治療にお金がかかり、
バケットで搾るので手間がかかり、
治癒しても抗生物質が抜けるまでは牛乳を出荷できず、
その損失は大きい。
暑い日は日中牛に水をかけてやり、
草の食い込みを増やすため配合飼料の給与回数は1日4回にし、
発情や分娩の兆候を見逃さないため、
朝と夕の作業後30分は牛の行動を観察している。
特に繋ぎ飼いだと発情を見つけにくく、
自分自身の経験も浅いので、
時間を取り、そして牛の個性を把握するように努めてはいる。
ただ、かなり栄養状態が悪い状態で牛がやってきて、
栄養状態が改善しない内に分娩を迎えてしまった牛は、
分娩後4ヶ月経ってやっと卵巣が動き始めて発情が来る有様で、
ようやく発情が来るようになっても周期が安定しなかったりと、
授精に関しては少々手間取っているのも事実。
でもどの牛がどういう発情兆候を示すのか分かってきたので、
後は時間が解決してくれるかもしれない。
当初とは餌や搾乳のやり方も変え、試行錯誤して今がある。
頭数が増えれば今のやり方も無駄を省いていかなきゃならないけど、
今は丁寧にやる事を徹底すべきと思っている。
ただ、基本的には去年3ヶ月間実習させて頂いた農家さんを倣い、
それをうちの飼い方に合わせてアレンジしているわけで、
今になって思うけど、その実習3ヶ月間は本当に貴重なもので、
いざという時に頼れるというのはとても有難く、ただただ感謝。
まだ堆肥問題など解決しなきゃならない問題も沢山あるけど、
一つずつ解決して一歩ずつ進んでいければと思っている。
2012年07月19日 21:59 | グレイス十勝