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酪農振興会支部の視察研修に参加し、
上士幌の牛乳が集められる音更の「よつ葉乳業」へ。
朝、こういう日に限って牛に発情が来るし、
獣医さんに早めに来て授精してもらったり、バタバタだった。
昼の餌やりや除糞も前倒しし、
何とか集合時間の10時に間に合った。
よつ葉乳業は1967年、ここ
十勝の
酪農家の声を受け、
十勝管内の農協が中心となって設立された乳業メーカー。
今年、
十勝主管工場の敷地を拡大し、
いくつかの工場も新設された。
この
十勝主管工場では、1日1500トンの牛乳を受け入れ、
牛乳や加工乳、乳飲料の他、
バター、生クリーム、ヨーグルト、チェダーチーズにゴーダチーズ、
カマンベールチーズ、クリームチーズ、シュレッドチーズ等、
様々な製品が作られている。
ちなみに
十勝管内では、
上士幌町、士幌町、鹿追町、音更町、
帯広市、中札内村、幕別町(忠類含む)、更別村、豊頃町の牛乳が、
このよつ葉乳業に集められていて、
もちろんうちの牛乳もここに含まれる。
十勝ではそれ以外の、陸別町、足寄町、本別町、池田町、
新得町、清水町、芽室町が明治乳業へ、
広尾町、大樹町が雪印メグミルク、浦幌町が浦幌乳業へと、
各
酪農家の牛乳が集められている。
農家ではない方にとって、
どうやって牛乳が集められているか知らないかもしれないけど、
集乳車が各
酪農家に行き、
酪農家にそれぞれ設置されている、
牛乳が貯められている冷蔵施設であるバルククーラーに、
集乳車のホースを直結して、吸い出していく。
何キロの牛乳を吸い出したか、伝票が置かれていき、
月に1回、乳量や乳質に応じて乳代が各
酪農家に支払われる。
牛乳で満たされた集乳車は、工場に着くと計量され、
工場で受け入れる前に牛乳の品質が検査され、
合格した牛乳が集乳車から抜き取られてサイロタンクに貯乳される。
その後、様々な工程を経て、各製品へと加工され、
全国へと届けられるという仕組み。
色々と見学させてもらい、
うちの牛乳がどうやって製品となっていくのか、
頭では分かっていても、実際に見ると感慨深かった。
ちなみに工場の方がおっしゃっていたけど、
やはり一般の消費者の方は、
牛はいつでも搾れば乳が出ると思っている人が多いらしく、
当たり前の事が理解されていない、
生産現場の事はほとんど知られていない事が残念だった。
牛だって哺乳類なので、
人に当てはめて考えてもらえれば分かりそうなものだけどな。
もちろん乳を搾れるのは、子牛を分娩した雌牛のみで、
分娩しない雌牛や、雄牛は牛乳を生み出さない。
餌代をかけ、繁殖管理をし、牛を健康に保ってこそ、
牛乳を搾り、収入を得られるわけで。
牛乳は母牛が身を削って出してくれていて、
本来は子牛が全て飲むものを人間がお裾分けしてもらっている。
一般的な酪農家さんは年中無休、毎日早朝と夕方の2回搾乳し、
普通のサラリーマンが仕事をしてない時に主となる仕事をしている。
生き物を扱う仕事は奥が深く大変で、
そんな苦労の結晶である牛乳が、
ミネラルウォーターと同じくらいの値段なのが悲しい。
牛乳がどうやって商品となっていくかを知ってもらう事はもちろん、
牛乳そのものがどうやって生産されているのか、
苦労やこだわりを知ってもらえると生産者冥利に尽きるんだけどな。
よつ葉乳業を後にし、昼食は帯広の「はま屋」で焼肉。
初めての店だったけど、とても美味しい焼肉だった。
この視察研修は良い刺激になったな。
またこういう機会があれば、今後も是非参加したい。
お近くの店によつ葉乳業の製品がなく、
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