旅の一番の目的を果たせた。
そう、サスカチュワン州の州都、リジャイナの移民局へ赴き、
とりあえずサスカチュワン州限定移民プログラムの申請を終える事が出来た。
最低限必要書類があるかどうかくらいチェックされるのかと思ってたら、
手渡すなりポンとスタンプを押し、オッケーと言われ、拍子抜け。
多分、この後細かくチェックされ、書類の不備があれば返却されるんだろうけど、
せめて受付で最低限のチェックくらいしてくれればいいのにと。
サスカチュワン州でこの申請書類をチェックし、許可が下りたら、
州の推薦状とともにカナダ政府へ送られることになる。
州指定プログラムなので、州の推薦が得られれば拒否はされないと思うけど、
まあなにぶん初めての事なのでどう転ぶかなんて分からない。
でも今の段階でやれる事はやったし、カナダでのたくさんの出会いと協力に感謝し、
無事許可され、面接までこぎつけて、さらにもう一歩前へ踏み出せる状況になる事を祈るばかり。
しかし、結果が分かるまで最低6ヶ月くらいはかかるらしい。
まあでも、カナダへ直接移民申請した場合5年待ちだそうだから、大分早いんだけど。
さて、ようやく肩の荷がおり、気持ちが楽になった。
サスカチュワン州の州都リジャイナは、サスカトゥーンより少し人口が少ないけれど、
歴史のある、そしてワスカナ湖の周囲に広がる町。
ワスカナ湖周辺は公園になっていて、かなりの面積があり、美しい。
その公園の北端にはロイヤル・サスカチュワン博物館があり、
サスカチュワンの歴史を学べ、見ごたえもあった。

その博物館のすぐ近くから、ワスカナ湖を挟んで対岸にサスカチュワン州議事堂が見える。
かなり立派だ。
次にリジャイナといえばRCMP(Royal Canadian Mounted Police)という事で訪れてみる事に。

RCMPはつまり、カナダ王室騎馬警察の事で、このリジャイナが発祥の地。
マウンティと呼ばれ、州や市の警察と共に働いている。
カナダ全土に2万人のマウンティがいるそうで、
リジャイナにはマウンティを訓練するカレッジがあり、
毎日昼頃にパレードが行われているらしい。
ちょうど時間的にぴったりで、そのパレードも見ることが出来た。
調べてみたところ、実際に馬に乗ったパレードも時々はあるらしいけど、
普段はこの人間のみのパレードのようで、
それでも乗馬ブーツを履き、1時間にも及ぶ王室らしい格式の高いパレードだった。
RCMPの博物館やグッズ店もカレッジの敷地内にある。
リジャイナを後にして西へ走り、ムースジョーへ。
ここには地下に過酷な労働条件で働いていた中国人移民の生活の場と、
アメリカの暗黒街のボス、アル・カポネが隠れてライ麦から密造酒を造っていた地下トンネルがある。

2つとも見ると1人20ドルもかかるツアーでしか中を見ることが出来ないけれど、
案内してくれる人が一生懸命しゃべってストーリーを作り上げていて、
まあちょっと邪魔かなと思うところもあったけど、
英語がもっと聞き取れればもっともっと楽しかっただろう。
英語は、どうしても早く喋られるとせいぜい1割、2割程度しか理解できない。
あ、それでも昨日のばん馬生産農家の方の英語は、
断片的に聞き覚えのある単語が耳に入ってくるので分かりやすかった。
例えば馬の品種とか、サフォークパンチだのクライズデールだの、
発音こそ違えど、頭に入っている単語だけは聞き逃さずに耳に飛び込んでくる。
馬に関わる単語は頭に刷り込まれているせいか、聞き逃すことはほとんど無い。
ある程度聞き取れればニュアンスは大体分かる事があるので、
片言でも何とか返事を返せ、とりあえず簡単な意思の疎通が出来るレベル。
まあいずれ、努力しているうちに慣れて、聞き取れるようになり、喋れるようになるんだろう。
そうなるまでが大変だけど、ここにいる間も、見ず知らずの人の会話に耳を傾けていたり、
些細な機会を逃さぬよう、耳をまず慣らす事に努めている。
日本に帰ってからもスカパーの英会話番組や英語のニュース、
映画や新聞などを利用して勉強を継続せねば。
次に来るときにはもう少しまともに聞き取れるようになっていたいと切に思う。